約2年振りにリリースされた俺達のニューアルバム「WE ARE ONE」。皆さん楽しんでもらえてるでしょうか!!前作「MADE IN LOVE」とはまた違う俺達に変身したと思ってます。メッセージ性はより強調され、ラブソングはより切なく愛しくなったと思います。前作で部分的に用いたデジタル色は今回完全に排除してしまいました!!完全な生楽器のグルーヴのみがアルバムを支配してます。そしてアコースティック・ギターがセカンドアルバム以来入ってないアルバムになったことも特徴の一つかもしれません。その事実が示す通り、エレクトリックでエネルギーに満ちた曲揃いです。(もちろんバラードもありますよ♪)もう一つサウンドの聴きどころとしては、林のBASSでしょう!!今回はベースで引っ張っていくような曲が多くて、リフも特徴的です。要チェックです!では、俺自身による全曲解説、いっちゃってもいいでしょうか!?
あのね Baby
ベースのリフから始まる、ロックとR&Bが合体したようなオープニング・ナンバー。ヘビーロックmeetsモータウンって感じ。ヨシフミのタンバリンも効いてる。この曲では決意を歌った。「どんな時でも俺は気持ちを言葉にして伝えるよ」っていうね。言葉にすると安っぽくなるって言ってかわしちゃうスタイルもあるけど、俺はそれは逃げだと思う!言葉って素晴らしい。気持ちがあれば、きっとそれは言葉にできるはず。「君」へ向けたラブソングなんだけど、同時に俺自身のソングライターとしての決意なのかもしれないね。と同時にアルバムのプロローグ的な意味合いもある。
Neo Neo Mods
俺自身、本物のモッズではないし、自らを型にはめるのは好きじゃないんだけど、それでもモッズのスタイルは好きだった。ファッションだけじゃなくてね。モダンジャズやブラック・ミュージックが大好きで、流行りを追わない、ある意味懐古趣味的なとこがあったり、洋服や乗り物のカスタマイズが大好きだったり・・ほぼ俺じゃん(笑)というわけで、自分なりのテーマソングを作ろうと。モッズ讃歌じゃちょっと違うし、ネオモッズってブームも昔あったから、ネオネオモッズがいいや!ってわけ。シャッフルの轟音R&B。オルガンで、ちょっとサイケで「トンでる」感じを出した。オルガンソロも頑張って弾きましたよ〜♪随所に大好きな60'sROCKへのオマージュを入れてある。分かるかな〜!?
I GO WILD
アルバムから最初のシングルとして去年リリースされた曲。すごく自信作だし、よく出来てると思う。アルバム中最もハイパーなロックンロール。これはもう恋まっしぐら、でもあちらには相手がいて・・っていうどうしようもないBluesな状況の中での気持ちを歌った。でも遠慮はしないモードだ!でも簡単にはいかない感じ?考えただけで切なくなるわ(笑)でもかなり気持ちの入った歌になったよ。リフって、ともすればブルージーになりがちで(もちろんそれも大好き)その上に乗せるメロディーも単調になりがちなんだけど、この曲はほとんどバックがリフで成り立ってるにも関わらず、それがメロディアス且つ、歌もメロディアスっていう大大大成功な例だと思う。その辺は自慢したいところ。
Happy Saddy Mountain
ピアノを弾いたミディアム・ナンバー。特に気に入ってるし、大好きな曲。人生の山あり谷ありを、遊園地のジェットコースターという設定で歌った。だからこの曲のタイトルはアトラクションの名前ってこと。急降下さえ楽しんじゃおうぜ!ってわけです。それは上がるために絶対必要な事だからね。それをよく理解して、クサらず諦めずにいれば、絶対どんな急降下も攻略出来るって俺は信じてる。この曲は八分音符で刻むピアノに対してベースが思いっきり横にうねってて、そこが気持ちいい!ベースだけ取り出してもメロディアスだよ。俺はそういうベースが大好きだ。
爆音Time
ここで藤井フミヤさん登場!!元々タワーレコードの企画から生まれた曲。今のご時世、若い子達はもはやスピーカーで音楽を聴いてないという。大体ダウンロード&イヤホンな世界だ。アルバムジャケットの世界観も何もあったもんじゃない。だから「CDをスピーカーでデッカイ音で聴くって気持ちいいぜ!」っていうテーマにしようと思った。それならストレートなロックンロールがいいなと。と同時にフミヤさんと一緒にデュエットできたら最高だなと思った。フミヤさんは俺達の世代からしたらロックンロールのイメージだからね!プラス、この曲のテーマにはフミヤさんの世代の人と歌う事が絶対に合うでしょ!だから歌詞はかなりフミヤさんのおかげというか、自分一人で歌うんだったら思いついてないような言葉が結構盛り込まれた。とはいえ曲の主人公は14〜15歳なんだけどね!とにかく最高のデュエットが出来た。フミヤさん、すごいハジけてくれてるし!俺はとても光栄に思ってます。
Invisible 〜透明のハグ〜
もう会えない人がいる。今でも思い出す、ずっと昔に別れてしまった恋人や友達・・あるいはその人が死んでしまったことでもう会えないっていうパターンもある。俺だったら、おじいちゃんやおばあちゃん、マイケルだってそうだ。この曲を聴きながら、みんなそれぞれの、もう会えない、でもとても会いたい人を思い浮かべて欲しい。俺はそのどうしようもない気持ちへの対処法を常に考えてた。この曲は、少しだけその気持ちへのセラピーになったかもしれない。何を隠そうこの曲を書いてる時、一番頭の中にいたのはフジファブリックのシムシムだ。だからちょっと特別な曲なんだ。
ZOMBIES
このリフは気に入ってる。オドロオドロしい感じが出たし、ナイスサウンドだと思う。曲調もすごく俺ららしいと思う。KISSばりなギターソロも弾いたよ!!でもね、本当のゾンビについて歌ってるわけじゃないんだ!俺達人間こそ、何度死んでも生き返れる存在なんだって意味。一回負った傷を一回の「死」とカウントした場合、俺なんて何度死んだだろう!!でもこうやって元気に生きてるわけさ!(笑)それはいずれ超楽しい未来が来るって決めつけてるからだね!本当に死んでしまったら、それを味わえないもん。何度「死んだって」自分次第で生き返れる。心に傷を負ってる人なんてたっくさんいる。それでいいんだ。俺だってそう。立派にゾンビなわけさ!!どっから来たかじゃなくて、どこへ行くかなんだ。這い上がれ!美しきZOMBIES!!!
Statin' Lovin'
May J.とのデュエットソング。この曲を誇りに思うね。爆音Timeと同じく、俺一人で歌うとしたら思いつかなかった歌詞だよ。メロディーは思いついてただろうけど、リリースはしてないだろうね。とにかくSweetなもので・・(笑)だからMayちゃんには感謝です。俺達の可能性を広げてくれたわけだから。この「Startin' Lovin'」は出来た当初から女の子のシンガーとのデュエットにしたいと思ってた。ソウルっぽいこの曲の弾き語りのデモを自分のレコーダーで再生しながら、マーヴィン・ゲイとタミー・テレルが浮かんでたよ。ただ俺はソウルシンガーではないし、ある意味挑戦だった。ロックバンドのボーカルがこんな曲、普通歌わないからね!(笑)でもそういうの大好きだし、R&B大好きだし、やらないわけにはいかないでしょ!(詳しくは5つ前のブログの文章を!)
CanとCan'tのパスポート
3組のコラボソングのトリを飾るのは9mm Parabellum Bullet、菅原卓郎!!異ジャンルと呼ばれる人とのコラボこそ使命を感じたし、今回やりたいことでもあったんだけど、同時にロックバンドのボーカリスト同士がガッツリとハードな曲でデュエットっていうのも、これまたやってみたかった!!そんなのないからね。で、即座に浮かんだのが卓郎君。この変わったタイトルの曲での俺と卓郎君の設定は「神様」!!もちろん俺達が偉いと言ってるんじゃないよ(笑)この曲のメッセージは普通に歌うと堅苦しい説教ソングになりかねなかった。そこで思いついたのが二人の神様。でもこの世の真理っつうか、事実を歌ってる。あくまでワルく、シャウトしながらね!(笑)ビール飲みながら笑って地上を見下ろす神様ってとこかな。でも真剣だよ。だって常に地上の民にパスポートを発行し続けなきゃなんないからね!卓郎君は最高な歌を歌ってくれたよ。
後ろの君へ
アルバムの中でも特に気に入ってる曲。今回唯一と言っていいバラードらしいバラードだね!すごく変わってて、でも普遍的で、カッコ良さもあるし、とにかく自信作。詞はすごく悲しいけど・・。恋人と別れ話をして、一人家へと歩く帰り道。(もちろん嫌いになったわけじゃない。そんな別れ、あんまりない。)人生において最も辛い部類のシチュエーションだよ。こんな時俺は、最大限のBluesにどうしようもない悲しみと苛立ちを感じつつ、イヤラシい事に、頭の片隅で「コレは曲になる!」と、その時の気持ちを覚えておこうとする習性がある。これも職業病か。まぁ結果こうやって形になるんだから、全てのBluesは無駄じゃない(笑)当初はもっと普通の8ビートの真っ当な曲だった。でもなんだかグループサウンズの曲みたいで、どっか古〜い感じでさぁ!どうしたもんかなぁと思ってたある日、このベースラインとビートを思いついた!これで一気に曲が変わった。
3000ワットのスピーカー
曲の原型は「MADE IN LOVE」の時からあった。でも今回のためにジッと出番を待っていたようだ。リズムはI GO WILDのような、まるで打ち込みのようなパターンなんだけど、ヨシフミは生でこれを叩く。もうこれはどうしようもない絶望ラブソングってことでいいでしょう!言ってみりゃI GO WILDの主人公のその先の運命が凶と出た場合の曲!たまには救いのない曲もないとね(笑)ちなみにI GO WILDのその先が大吉と出た場合は??・・・Startin' Lovin'!!!(笑)話を戻すと、質感はあくまでクールにした。変なコード進行だし。なんでも世界観が片一方に寄り過ぎるのは危険だ。少しでもいいから違う血を入れる事が大事だと思う。俺達はよくそうやってきた。この曲調で世の不条理とか、もしくは雰囲気もののよく分かんない歌詞を歌ったら、合い過ぎちゃってつまんないだろう。そういう意味でもどこか初期の俺達の雰囲気がある曲かも。
GIRLS
THE SUPREMES直系のモータウンビート・ナンバーが俺達史上、初登場!!ただしベースはブリブリに歪んでるよ!何しろ女の子讃歌が作りたかった。俺達にとっても俺個人的にも、もちろん世界中の男達にとっても非常に重要な役割を担ってくれてるからね!!いろいろ悩ませてくれる存在だけど、大体彼女達の言う事の方が正しい(笑)男は敵わないものなんだ。俺自身の肉食精神はちょっと抑えて、かなり草食の心を取り入れて書いたつもり。なぜならただのエロソングになっちゃって女の子によっては引いちゃうかもしれないからね!!だから10代の頃の自分を思い出して書いた。自信のない自分ね。好きな子を年上の男に取られちゃうんじゃないかってビビってる自分。ま、今でも変わってない自分がいたりいなかったりだけど(笑)とにかくライブで超盛り上がる曲に成長させたい。そこんとこ、みんなよろしく!!
WE ARE ONE
このアルバムのために書き始めた曲の中で最も初期段階に生まれた曲。ずっと気に入ってたし、実はその時からアルバムのタイトルも「WE ARE ONE」にしようと思ってた。言ってみれば「MADE IN LOVE」の兄弟のような関係の曲。メッセージの精神は同じだ。「俺達は一つ」。本当にそう思う。誰かに愛を放てば必ず自分に笑顔が帰って来る。逆に誰かを憎んでいれば、必ず何か嫌な出来事が自分に降り掛かる。つまり君は俺だし俺は君なんだ。みんな繋がってるとしか言いようがない。だったら俺達のやるべきことは何?自ずと答えが見えてくるよね!みんながこの事に気付けばどんな素晴らしい世界になるだろう。そう思って書いた。ロックギターとヒップホップのリズムが愛し合ってるような曲。歌詞も書いてて最も面白かった曲だ。すらすら出て来た。あっ、ちなみにギターソロの長さは多分俺達の楽曲史上、一番かも!!可能ならばこの曲を近い将来、ヒップホップの人と一緒に歌いたいなぁって思ってる。そうする事でWE ARE ONEというメッセージが、よりリアリティーを持つと思うんだよね。そう、俺はWE ARE ONEをしばらく終わらせたくないんだ。そのくらいこのアルバムが気に入ってるし、誇りを持ってるんだよ。
???
で、最後にオマケがちょろっと。デモテープ製作中のワンシーンです。録られてる事を全く知らずにふざけてジャムセッションを繰り広げる俺達。タイトルはアナタが決めて下さい!正に素の俺達だね。本当はこの前に更に5〜6分あったんだけどね、RECボタンを押されたのがここからだったわけ(笑)で、この後も更に続くんだけど、俺がいろんな人のモノマネを始めちゃってさ、問題が発生するといけないからフェイドアウトしたよ(笑)
というわけで、いかがでしたでしょうか!?このアルバムがみんなにとって愛聴盤となることを願って・・・
和田 唱