あの2日間のことを書かずにはいられない。そう、CHABOさんこと仲井戸麗市氏と過ごしたあの時のことだ。『CHABOの恩返し』シリーズの第5弾に誘って頂いた俺。9.16の渋谷PLEASURE PLEASURE。9.18の大阪umeda AKASO。この2日間は・・真空パックにして心の金庫にしまい込んで、時折取り出してはニヤついて、あったかくなって、ホロリとしよう。
チャボさんとの出会いはステージ上やいろんなところで喋ったので省略します。でもあの時チャボさんがかけてくれた言葉はロックの世界で生きる人間にとって、チャートや売り上げなんかよりよっぽど価値のあるものだったって事は断言できる。そう。俺はラッキーな男だ。
そんなチャボさんのトリビュートアルバムに参加させて頂いた経緯なんかもあり、このたび上記のイベントに誘ってもらえたわけ!光栄!
まずチャボさんの紹介で俺がステージへ。(この紹介が最高!)そしてお互い一時間ずつのステージを。ちなみにたった一人で一時間のライブっていうのは個人的には初。今まで最長でも50分だった。この時点で冒険だ。でもここ数年の成果をそれなりに出せたんじゃないかな!とはいえ両日とも一曲目(つまりCROSSROADS)はカチコチに緊張してるせいで、軽くボロボ〜ロでした!(涙)ご勘弁を(笑)だってさ、ライトが当たって見える最前列付近は完全にチャボさんファンの人達だぜ!?でも段々にリラックスできた。チャボさんオーラが会場に漂ってたからだ。初めての人達が俺を受け入れてくれた気配をビシバシ感じた。すげぇ!!
そしてチャボさんの一人ステージ(←客席から見る。俺は大切な事を教わったな・・)を挟み、アンコールでもう一度俺がチャボさんに呼び込まれ、2人でセッション。5曲。エンディングはなんと俺達の"SPACE GROOVE"。(ⅠとⅡを繋げて一曲にした)これはチャボさんがリハーサルの前日にくれたメールに書いてあったアイデアであり、リクエスト。なんて嬉しいメール!俺が歌い、チャボさんがギターで世界を広げてくれる。(イントロのチャボさんの語りも最高!)その広大さと美しさといったら・・正に本物のSPACE GROOVEを感じちゃって・・ワオ!!
正直、両日とも最後チャボさんと手をつないでお客さんにお辞儀をしてる時、涙が出て来ちゃいそうで困った困った!!もちろんロッカーは涙を見せないぜ!ハハハ(笑)でもね、ホントに嬉しくてしょうがなかった。あの場にいられたことが。光栄だったし。あの空気をそう簡単に味わえないことだけは確かだ。あれはチャボさんだけが使える魔法じゃないかな。あぁ、俺もそんな大人になれないかなぁ・・!
大阪のライブ後、チャボさんと一緒にゴハンを食べて飲んだ。たくさんオシャベリをした。とっても楽しかった。あんな大ベテランで歴史を作って来たロックンローラーだ。なのにチャボさんは一瞬たりとも、「怖い」だとか「ちょっと話しづらい」だとか「この場を早めに立ち去りたい」なんて思わせないのだ!!(笑)チャボさんって優しさが滲み出ていて、もっと話をしたくて、できればもうちょっと一緒にいたい、そういう人だ。取っ付きやすくて話しやすい人ってのとはちょっと訳が違う。十分にシャイだしヤンチャだし、人当たりが良い感じでは決してない(笑)なのにあんな風に思わせるのは何なんだろう?とにかく品があってチャーミングなブルースマンなのだ。
そして俺が知ってる事。それは俺の音楽の、俺のやり方の、俺のファッションの、一番の理解者がずっと応援してくれてるファンの人達と、ほんのわずかなミュージシャン友達と、そしてチャボさんだってことだ!俺が昔から、自分がやってる事に対して「こんな風に思われたら理想的だなぁ」という事をこの大阪でのゴハン中にチャボさんはぜ〜んぶ俺に言ってくれてしまった!作曲のこと、歌のこと、着てる服のことetc・・もちろん俺は理想論なんか何も語ってない。なのに!ああ・・俺がどんなに嬉しくて救われて心強かったか・・チャボさん、ありがとう!!!あんなイカしたロックンローラーの理解者がいる俺って・・やっぱりラッキーな男である。
和田 唱